「旅の仲間」上、をパラパラと再読していたら、トムが「アダム」に見えてきてしまいました。最古の存在であり、動物たちを名づけるもの。塚人の場面のあたりで、ホビットたちの（逃げさってしまった）子馬にトムが名前をつけて、呼び戻していました。そして、「しかし子馬たちはその後ずっとトムにつけてもらった新しい名前を呼ばれると答えるようになりました」（275ページ）とあります。･･･もしかしたら、トムは名前をつけることにより相手を支配する力を持っているのかもしれません。ただ、支配したいという思いがない「風変わりな主人」であるが故に、その力をめったに行使しないのかも。

そして、彼が名前を持たない？のは、彼が「最年長」で「呼ぶ相手」の「呼ばれる相手」もいない時代を生きていたからなのかも。「主人」であることよりも「最初のただ一人」ということが、重要なのかも・・・。北国のあきさんも書いておられたように、トムと神の関係が気になります。もしかしてもしかしたら、トムは「エル」の被造物ではなく、中つ国に自然発生（ってとっても変ですが）した存在かも･･･。第3紀が終わっても、たしかトムは西へ行かないんですよね？　彼は初めから終わりまで中つ国に在る者ではないでしょうか？

カモの行列のようなコメントになってしまいました。こちらの研究室がとても刺激的なので、共訳とは関係ないことまでいろいろ妄想しております。