実を申しますと、わたしはこれまでトム・ボンバディルのことは優先順位を低く設定していました。「指輪物語」の物語世界では、トムの挿話だけがちょっと浮いている感じがしたのです。そして「或る伝記」などを読み、「ホビット」の続編を切望されたトールキンが、ビルボの甥を主人公に物語を書きはじめたものの、本当に書きたかったシルマリルリオンの影響抑えがたく、できあがったのが「指輪物語」なんだと知りました。なので、トムのあたりまでは、物語は「ホビット」のテイストになるはずだったのだと思いました。（粥村で何が起こったのか？！）

このたびEvenstarさまに書簡集の抜粋を見せていただき、この違和感を、ほかにも抱いている方がおられると知り、ちょっと安心しました。おもしろいのは、わたしが違和感から後ろへ押しやってしまったものを、探求の対象にする方がおられるということです。

英語の力もなく、トムへの関心も薄いわたしが、なぜこのようなところにいるかというと、面白そうなことが好きだからです。というわけで、わたしの興味はあちらこちらととりとめもなく移ろうと思いますが、気分転換か、息抜きのつもりで見てやって下さいませ。ピピンのように、いたずらから思わぬ良い結果が得られることも、無きにしも非ず、です。

はじめはトムのことは見かけどおり、跳ねて踊って陽気な妖精さん、とみなしていましたが、今は、「ドラゴンボールＺ」の亀仙人のように、見かけはひょうきん（亀仙人の場合はエロじじい）でも、本当はすごい人。でもやっぱりひょうきんにしか見えない。といった感じに見えてきました。共訳フェロウシップの旅の終わりには、トムがどういう風に見えてくるか、今から楽しみです。

みなさまも、よろしかったら今のトムに対する思いをお書き下さい。そして旅の終わりにもう一度語り合えたらうれしいです。（であごるさま、もう一度熱い思いをお話し下さいませ！）